None Ta Ma

本と映画と音楽と、散歩しながら思い浮かんだことをつらつらと。

連日、書き連ねてて

お仕事で連日外出。

話をじっくりとっくり聴いて、その場で打ち込んだ文字の雨あられを、夜中に会社でカタカタと直していると、静かに時計の針がくるくると回りきっていて。

四夜連続でキーボックスを金庫にしまいながら、ふぅと息をついたらそれが白くて。

 

そう、「誰かの語った」ことばに服を着せつづけた今週だったけれど、さて私は私の中に浮き沈みしたことばをはだかんぼのままで震えさせておりました。

 

三者の、三様の、想いに触れて、キーをたたく。

 

 

月曜日。

日曜日にJ-Waveのライブで熱狂したのち夜中の会社でカタカタと作った資料を、クタクタの顔を必死にひっこめながら打ち合わせにいく。

「商売人」って、こういう気質のひとのことを言うんだろうな、と感じる美容室の社長様。他の業態の店舗展開の話がぽんぽん出てくる。

「スター」が生まれやすいこの業界、スターの巣立ちと共にお客様やスタッフがごそっと抜け出ていってしまうから、ボラティリティが大きくなかなか経営の安定化を図ろうと思うと苦労されることが多いご様子。実際の美容師さんにお話を伺うと、シビアな業界だなぁというのをとてもつよく感じます。実はコンビニより多いんですよ、美容室の数って。

それを、「教育」を切り口に、真正面から経営の安定化に取り組んでいらして、その戦略的な発想に舌を巻きました。やっぱりビジネス構造をイジっていく様な話は面白いです。

もう5,6回お打ち合わせをさせて頂いたのだなぁ、と、重ねた議事録を見返していて思ったけれど、「さてじゃあ今までのことをまとめよっか」と思い立ってさっきまでまとめてたら、A3で31頁もある恐ろしい定性マトリクスができあがりました。

こっからちゃんと論点リストにしていくのは骨だなぁ、なんて思いつつ。

 

 

火曜日。

これまた新しい事業に踏み出そうとしているお客様。もう足かけ2年のお付き合い。長らく制度のコトをコツコツ学び取りながら膨大に資料を作ってきましたが、ようやく重い腰が持ち上がって前に進み始めた、という感覚です。あくまで「形式的」な部分でのご支援から始まった本件ですが、具体的なビジネスのオペレーションをつめていくフェイズに入ってきたものだから、お客さんのお客さん、の顔と行動心理を思い浮かべながら、「こんなことが起こったら」を紡いでいく。このお客様は、「当事者」感覚をもった人の集中力はすごいなぁ、というのをいつも感じさせて下さいます。こっちとしてもうかうかしてると足元をすくわれてしまうもの。

 

火曜日2本目。

このあいだの日記でちらっと触れた印刷業のお客様。とても綺麗なオフィス。儲かっていらっしゃるんだなぁ、というのを空気と話から感じる時間となりました。カウンターパートとなる経理の女性がとても接しやすい雰囲気を身にまとっている方だったのが印象的でした。本が好きな身としては、出版物が形になっていく全体をビジネスにされているお客様の事業戦略と組織戦略にの検討に携わらせて頂く、というのは業界的にはとても魅力的かつ、役務内容としても望んでいた「上流工程」での組織再編、ということでわくわくです。案件キックオフの頃が一番楽しいのかもしれませんね。単に知的好奇心が満たされていくから、という理由なわけですが。今期の生活の中心に置かれそうな案件だなぁ、と感じつつ、ファジーな雰囲気が案件の大変さを醸し出しててなかなか落ち着かない感覚ですね。

 

 

水曜日。

もうすぐ丸2年、のお付き合いになるメーカーのお客様。私のことを「社員」と呼んで下さる程打ち解けているわけですが、ここのひとつの事業についてのコンサルティングのご依頼。全体から見たら小さな売り上げ規模の事業なのだけれど…と、ヒアリングに伺ったら「こんなきれいな人が世の中にいるんだ!」というくらい綺麗な人が出てきてとつとつと思いの丈を語って下さいました。「研いでいる人だ」と、語られることばの端々に矜持を感じて。なかなか「お客さんのためにがんばるぞー!」なんて思うコトもないのですが、今回は率直に、お力になれたらな、と素直に想いました。

 

「夢追う人の露払い」

 

そうなりたかった私にとって、ようやくそんな機会を手渡された様な感覚です。

 

 

触れたことばに、

改めて文字のことばを着せて、語られた「想い」に形を与えていく。

 

 

そこが私の、我々の、スタート地点なのです。

いま、こう書いてて、そんな風に、思いました。